深い愛

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DEEP LOVE

2000年10月頃から女子高生を中心として口コミで話題となった小説「DEEP LOVE」
自費で出版したものの10万部を売り上げるという人気ぶり。
商業出版として2002年にシリーズ販売されてから270万部を超える大ヒット小説となっています。

当時ネットで自費出版を行っていましたが、2000年といえば携帯電話もパケット定額制が定着していない時代。
読み始めると止まらない小説はどうしても携帯のパケット料金を使いすぎてしまうからと、書籍での出版をしてほしいという希望が殺到したそうです。

DEEP LOVEシリーズには第一章目だけでも、売春やレイプなどの犯罪が描かれており、他にも薬物や自殺、不治の病が描かれています。

この小説は「お金を盗む」ということでさえ普段ではありえない非現実的な正解ながらも、実際に起こり得る可能性は十分になる内容が描かれていることから読者の共感を呼ぶ作品となったように思います。
10代といえばどんなことでも未知なる経験です。
レイプや売春など一般の女子高生ではしないであろうことを10代の女子の人生として描いていることから、リアルさもありかつ繊細な心が描かれています。

浅い出会い、深い愛

深い愛はどうやって作り出すものだと思いますか?
長年の時間を共にして、時間をかけてゆっくり作り出すものではないでしょうか。

ですが、小さなことを一つ一つ積み上げていけばいずれ大きなものとなります。
この小説は「大きなものを淡々と積み上げていくからこそ大きな愛が短期間でできる」という印象を受ける出会いが描かれています。

親友や恋人、お世話になった人など、短期間しかともに過ごしていないものの、DEEP LOVEの登場人物たちはみな深い愛を抱えています。
浅く深くといったほうが正しいでしょうか。

ハイスピーディーかつ深い愛情を描いているからこそ、小説として読みやすく10代にはウケる題材だったのでしょう。
多くの評論家はこの作品を非難しています。
ですが実績を誇る対部作となった理由は単純で、ただ一般市民に受け入れられやすい、浅く深い愛情が描かれていたからなのでしょう。

性描写が問題視されましたが、多くの方の心を動かす作品だということから書籍化が決まったそうです。
問題点はあるものの、共感を呼ぶにはふさわしい出会いが描かれている作品なんです。

人がだれかを愛するとき、慎重かつ時間をかけゆっくりと、ステップを踏んで愛情を育てていきます。
「結婚するまで○○年付き合う」というような定義を設けている方も多いでしょう。

ですが期間が浅い関係であっても深い愛を作り出すことはできる。
DEEP LOVEを読むとそう思わざるを得なくなります。